感動的なシーンをご都合主義でつなぎ合わせたような陳腐なストーリーのティーン向け映画を観られなくなってしまった話
「アトラクション -制圧-」という映画を観た。SF超大作の謳い文句に恥じない映像だったが、ストーリーが陳腐すぎて観るに堪えないと感じた。ただ意外だったのが、他の人の感想を観る限り決して悪い評価ではないようだった。
今回以外にも、年齢を重ねるにつれストーリーが陳腐だと思うことが増えてきたように思う。例えば中高生の頃にみた「L change the WorLd」、当時はすごく面白かったように記憶しているが、大人になってから見返してみたら全然ストーリーに入り込めないことに驚いてしまった。そうなった要因としては
- 世の中の解像度が上がり違和感を感じやすくなった
- 多くの映画を観ることで食傷気味になっている
辺りがあると思う。面白かったはずの映画を楽しめなくなったことが悲しいと思った。
ただ、マーベルやロボットもののSF映画は今でも大好きだ。これも多くの場合はご都合主義で物語がガンガン進んでいくが、なぜこちらは観れるのだろうか?これらの違いを考えてみた。
面白いと感じるSF映画
- 王道展開
- 描きたいものに一貫性とメリハリがある
- ド派手なアクションシーン
- スピーディーなご都合主義展開
- 斬新なメッセージ性
つまらないと感じるSF映画
- 使い古された展開
- 要素を詰め込みすぎてどれも不完全燃焼している
- ありきたりなメッセージ性
- 過程が薄く感情移入できない人間ドラマ
かなり整理された。要はその映画が描(えが)きたいものに共感できるかどうかが重要だと思う。僕の場合はSF映画にド派手なアクションを求めているので、それが色濃く出ている作品が好きなことが多い。映画評論家のライムスター宇多丸さんのラジオを聴いていると、よく「5億点」という表現が出てくる。これは他の部分の評価が気にならないほど素晴らしいシーンに対して使われる言葉で、「減点方式だと30点だが加点方式だと5億点」というような言い方もされる。映画を楽しむ視点として素晴らしい考え方だと思うし、実際かなり影響を受けている。
つまらないと感じる映画について考えてみると、大きな加点部分があまりないことが多いかもしれない。